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春爛漫のNew Life!
第2園庭を彩る「醍醐の不動明王桜」に続いて、園庭には「染井吉野」が咲き乱れています。清明の青空に白く透き通る花びらが幾重にも幾重にも重なり、見るものを惹きつけてやみません。年中組の中庭には黄色い菜の花が緑の葉を携えて鮮やかに映えています。松林庭の向こうの白幡の森には桃の蕾が出番待ち、2歳児・満3歳児クラスの子どもたちが登園するのを待ち構えているようです。春風を受けてゆったり、おおらかに揺れる松の木は、まるで子どもたちに走る少しの緊張と大きな期待を包み込んでくれるかのようです。松林庭の築山は春休み前に整えられ、すそ野を広げて、子どもたちの到来を待ちわびています。4月4日にバスの新しいルートの試乗を体験した運転手さんや添乗する先生は勿論、バスまでもが子どもたちとの遭遇を楽しみにしているかのようです。令和7年度の新学期のスタートを前に、新しい教室では担任の先生が子どもたちを迎える準備に忙しく手を動かしています。一人ひとりを思い浮かべ、一つひとつ丁寧に環境づくりに集中しています。新しい先生たちと先輩の先生たちとが楽しそうに語り合う声!いよいよ、明日から子どもたちがやって来る!新しいニューライフが始まります。
私たち大人が、見たり、匂いをかいだり、触ったりしている世界が〝現実″であるとは言い切れません。色や、匂いや、手触りは〝現実″ではなく、眼に入ったり、鼻腔に入ったりした情報を私たちそれぞれの多様な脳が通訳者となって私たちに知らせた結果だからです(石津、2019)。
子どもたちは、今・ここに生き、ニューライフにあふれる自然の事物や事象、人間たち、動物たちを、心と身体いっぱいに受け止め、熱中し、夢中になり、没頭して遊びます。そして、自分が受けた感性や感情の経験を、友だち、先生や家族に伝えようと子どもなりに表現してくれることでしょう。大人の価値観や物差しを少しの間わきに置いて、子どもの語り、表情や創造物を一緒に見守っていきましょう。そして私たち大人もある時、ふと、思い出される、遠い昔、同じように感受性の塊だった小さき冒険者と再会する、この上ない貴重な経験の旅に一緒に出かけましょう。